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英検1級合格の英単語勉強法~戦略編~ 

英検1級の英単語を覚え始めたけれど、なかなか学習がはかどらない。そんな学習者の悩みを多く耳にします。これは「戦略なし」で闇雲に学習を進めて行ってしまうことが原因です。英検1級の英単語はアカデミックな語から、最先端のテーマ語彙、さらには上位英単語も数多く含まれています。通常の英単語の学習に比べても、「戦略」で大いに差がつくものなのです。英検1級の英単語を覚えるためには「マインドセット」「覚え方の工夫」「適切な道具の使い方」の習得が必要です。

(1)意外と大事なマインドセット

土岐田 健太 

英検1級の英単語は雑誌や新聞などでも普通に出てきます。つまり、英検1級レベルの単語を習得すると、情報収集力が格段に上がるのです。

(2)記憶のフックにかける方法

どのような工夫をするかによって、英検1級レベルの語彙を暗記できるかは決まってきます。

記憶のフックにかける方法として、「自分の知っている知識」と結びつける方法があります。

例えば、英検1級頻出のamityという単語。これは「友好」という意味です。amiという部分に着目してみましょう。スペイン語の「アミーゴ」は「友達」なので、このような知識と結びつけても構いません。ほかにも、ホテルの「アメニティ」は同じ由来です。「自分の過ごしやすいように快適にしてくれるもの」を言います。このように、自分の知っている知識を結びつけることによって、記憶に定着しやすくなります。

次に「発音をチェックする」というものがあります。

これは私自身苦戦したのですが、reimburse「払い戻しする」という単語がなかなか覚えられませんでした。これは発音をチェックせずに覚えようとしていたことが原因です。reimburse[rìːimbə’ːrs]という発音記号をチェックしながら、電子辞書の発音ボタンを押してみてください。読み方がわかると、一気に単語の定着率が上がります。余談ですが、誤って電車内で発音ボタンを押してしまい、ほかの乗客の皆さまの視線を浴びてしまったことがあります。記憶には定着したので、発音をチェックし、かつ感情と結びつけることが記憶に定着させるコツと言えます。

さらに、重要なのは「コロケーションで覚える」ことです。

日本語でも「舌鼓を打つ」なんていう言葉がありますね。これは美味しいものを食べた時に良く使われる言葉です。この時に動詞は「打つ」と相性がよく、「舌鼓を鳴らす」とは言いません。

英語でもこの「相性の良い言葉同士の結びつき」が極めて重要なのです。とりわけ、英検1級レベルの語彙となると、大問1の正解を出す上でコロケーションがヒントになることがあります。

例えばpose a threat to humansは「人類にとって脅威となる」という意味です。threatを使う時、動詞はposeを使うのだということをセットで覚えておけば、実践でも使える知識になっていきます。

(3)道具の活用をすると覚えられる

英単語を覚えられないときに、いくつか便利なツールがあります。

まず一つ目が「画像検索」です。

英検1級の高得点合格者の多くが実践する方法であり、「視覚的にイメージできる力」はリーディングやリスニングでも実力に繋がります。

例えば、amityの反意語のenmityを画像検索してみてください。すると、「敵意」という単語にふさわしく、ライバルのにらみ合う様子が出てきます。

次に「マンネリの解消法」を知っておくことも重要です。壁や付箋などに大きな文字でその単語を書いてみると記憶に定着しやすくなります。

枕元のそばにメモ用紙を置いておき、寝る前に覚えにくかった単語を大きく書いておきます。起きてすぐにその英単語をチェックしてみると記憶の定着率が変わってくるので、ぜひやってみてください。

次に 「アプリを活用する」のも効果的です

最近のアプリは優れたものが増えており、例えばabceedというアプリでは英検やTOEICの主要な本に関してはカバーしており、テストも行うことができます。アナログ派の私も通勤中やランチタイムに試しにこのアプリを使い続けてみましたが、「スキマ時間学習」にはちょうど良いです。ゲーム感覚で取り組めるので、移動時間などはアプリ学習も併用してみましょう。単語の登録や復習もしやすいので、ハイブリッドな知識の強化を行うことができます。

他にも「でた単」というアプリは優れています。『でる順Pass単英検1級』(旺文社)と『究極の英単語Vol. 4』(アルク)で英検1級の単語力を鍛えていて、満点レベルを目指す人や「実際の出題」を意識して勉強したいという人はこのアプリのカバー率は大いに役に立つことでしょう。

裏技として「絵に描いてみる/ 図解する」のも効果的です。

これは英検1級レベルの難易度の高い単語の中だと、「具体的なイメージを持つ語」に関して効果的です。例えば、corroborate「裏付ける」が覚えにくい時には、語源を視覚化してみるのも記憶に定着します。cor-がtogether「一緒に」の意味で、roboはrobust「頑強な」などにも使われているものです。これだけでも覚えられる人は良いのですが、人間は自分の頭や手を使ったときに記憶に定着しやすくなります。

例えば、次のような「イラストを描く」ことによって、自分の頭の中に染み込む知識へと変わっていきます。

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※「裏付ける」を具体的にイメージできるイラストを描いてみる。

このやり方は、全部でやろうとすると相当な労力がかかるため、なるべくいざという時の方法として使ったほうが時間が短縮できます。このイラストは「一生懸命検索して裏付けを探している様子」が臨場感をもたらしてくれ、その単語の意味が瞬時に浮かぶ手助けになります。

また、抽象的な語については「その言葉の定義や意味を辞書で確認してみる」という方法も効果的です。例えば、substantiate「敷衍する」という単語の意味はわかるでしょうか?この単語、なかなかの曲者ですが、抽象的な語についてはたいてい「アカデミックな議論で使われる語」や「論文必須ワード」と相場が決まっています。つまり、辞書で定義を確認し、どういう意味なのか理解を深めることで記憶に定着していくのです。

「敷衍する」とは簡単に言えば「詳しく説明する」ことを言います。難しいと思ったら、めんどくさがらずその言葉の持つ意味をチェックしておくと、一気に単語が頭に入ってくるようになるのです。

いかがだったでしょうか?全く戦略がないと英検1級は乗り越えるのが難しい壁に思えます。しかし、きちんと工夫して覚え方を知っておけば、習得のスピードが3割増しになるのです。今回紹介した方法を英単語学習に取り入れ、ぜひ英単語暗記を苦行から、知の武装へと変えて行ってください。

参考書

Amazon.co.jp : 1級 パス単

Amazon.co.jp: 究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ) : Japanese Books

動画で勉強法を観たい方はこちらからどうぞ!

【英検一級】なかなか覚えられない英単語の暗記方法 – YouTube

記事監修者

土岐田 健太(ときた けんた)
上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。専攻はシェイクスピア。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲とシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。歯科医師の生澤祐子博士のカードゲームの翻訳も手掛け、英語を武器に世界で活躍する方のコーチングと優れた作品やサービスを英訳することに情熱を傾けている。著書に『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)、タイでも翻訳・出版された『中1英語が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)、『大学入試 関正生の英語リスニング プラチナルール』(KADOKAWA共著)などがある。