英語学習でよくある悩み:「by」「until」「till」の使い分け
英語を学習する上で、似たような意味を持つ単語や表現の使い分けに悩むことがよくあります。その中でも、「by」「until」「till」は特に分かりにくい単語の1つです。
しかし、この違いを理解することができれば、英語の表現力が格段に向上し、より自然な英語を使えるようになります。
そこで、この記事では、「by」「until」「till」の違いと正しい使い方を解説していきます。それぞれの単語の意味と使い方について詳しく見ていくことで、英語学習の悩みを解決しましょう。
「by」の意味と使い方:締め切りや期限を表す英語表現
「by」は、英語で締め切りや期限を表す際に利用される前置詞です。
具体的には、「~までに」というニュアンスで使用され、ある期間や時点を表す言葉とともに使われることが多いです。
例えば、「(時間・日付)までに(仕事・提出物)を終わらせる」といった文脈で用いられます。
また、「by」は、「手段・方法」や「場所」を表す際にも使用されますが、ここでは締め切りや期限に関する用途に焦点を当てます。
「by」の使い方を理解するために、以下の例文を参考にしてください。
【例文】
You need to finish this task by 5 PM.
(この仕事は午後5時までに終わらせる必要があります。)
The report must be submitted by December 1st.
(レポートは12月1日までに提出しなければならない。)
will pay you back by the end of the month.
(月末までにお金を返します。)
「by」を使った表現は、ビジネスや学校の状況など、様々なシーンで使用されるため、正しい使い方をマスターすることが大切です。
「until」と「till」について
次は「till」と「until」のちがいについて みていきましょう!
「until」と「till」の違い:「〜まで」という意味を持つ英語フレーズ
「until」と「till」は両方とも「〜まで」という意味を表す英語表現ですが、微妙な違いがあります。
「until」は比較的フォーマルな表現で、主に時間や条件を示す際に使われます。
一方、「till」は「until」の短縮形で、もともとはspoken language(話し言葉)で使われることが多いインフォーマルな表現です。
しかし、今日では「until」と「till」は文法上同じ意味を持ち、互換性があるとされています。どちらの表現も「〜まで」という意味で用いられるため、使い分けは主に文脈やシチュエーションによるものです。ビジネス文書やフォーマルな場では「until」を使い、友人との会話などカジュアルな場面では「till」を使うとよいでしょう。
「until」と「till」の正しい使い方:時間や条件を表現する英語
「until」と「till」は、時間や条件を表す際に使われる英語表現です。
「until」は、「〜まで」という意味で用いられ、特定の時点まで続くことを表します。
一方、「till」は、「〜まで」という意味で「until」と同じように使われることが多いですが、より口語的・カジュアルな表現です。
「until」と「till」の使い方には、主に次のようなパターンがあります。
- 時間を表す場合
I’ll be at the office until 5 pm.
(私は午後5時までオフィスにいます。) - 条件を表す場合
We can’t start the meeting until everyone is here.
(みんなが揃うまでミーティングを始められません。)
どちらの表現も基本的には同じ意味を持ちますが、「till」はよりカジュアルな印象を与えるため、フォーマルな場面では「until」を使うことが推奨されます。
【例文】
フォーマルな場面での「until」の使用例
Please submit your report until the end of this month.
(今月末までにレポートを提出してください。)
カジュアルな場面での「till」の使用例
I’ll be at the cafe till around 5 p.m., if you want to drop by.
(5時頃までカフェにいるから、寄りたかったら来てね。)
また、注意点として、「until」と「till」は継続的な状態や行動を表す際に使われるため、「by」(締め切りや期限を示す)とは異なる点があります。使い分けをしっかり理解することで、英語表現がより正確かつ自然になります。
「by」と「until」「till」の使い方を見分けるポイント
「by」、「until」、「till」の使い分けに悩むことは英語学習者にとってよくある問題です。
これらの言葉の違いを理解するためには、それぞれの言葉がどのような状況や条件を表すのかを把握することが大切です。
下の画像を参考にしてください!
また、状況や文脈に応じた適切な言葉を使うことが重要です。「by」と「until」「till」のどれを選ぶべきか迷ったときは、文章全体を見てどの表現が最も適切か判断しましょう。
例文で見る「by」「until」「till」の正しい使い方
この章では、「by」「until」「till」の使い方を具体的な例文を通して理解していきましょう。
【byの例文】
- 彼は今日の午後5時までにレポートを提出するつもりです。
He plans to submit the report by 5 pm today. - 試験は6月15日までに申し込んでください。
Please apply for the exam by June 15th.
【untilの例文】
- 私たちは彼が帰宅するまで待ちます。
We will wait until he comes home. - このプロジェクトは来週まで続きます。
This project will continue until next week.
【tillの例文】
- 彼女は夜遅くまで働きました。
She worked till late at night. - このバスは朝6時まで運行しています。
This bus runs till 6 am in the morning.
これらの例文から、「by」は締め切りや期限を示す際に使われ、「until」と「till」はある時間や条件まで継続することを表現するために使われることがわかります。
「by」「until」「till」をマスターするための練習方法とコツ
「by」「until」「till」の使い分けをマスターするためには、まずそれぞれの意味と使い方を理解し、繰り返し練習することが重要です。以下に、効果的な練習方法とコツを紹介します。
- 例文を大量に読む
それぞれの単語がどのような文脈で使用されているかを把握するために、多くの例文を読むことが効果的です。インターネット上や教材等で例文を集めましょう。 - 自分で文章を作成する
自分で文章を考えて書くことで、単語の使い方を身に付けることができます。日常生活で起こりそうなシチュエーションを想定して文章を作成しましょう。 - 友人や先生に添削してもらう
自分で作成した文章が正しいかどうかを確認するために、英語に堪能な友人や先生に添削してもらいましょう。指摘箇所を修正することで、さらに理解が深まります。 - 問題形式で勉強する
「by」「until」「till」の使い分けを問うクイズを解くことで、自分の理解度を確認することができます。クイズアプリやオンラインサイトで練習しましょう。
コツとしては、焦らず継続的に練習することが重要です。日常的に使われる表現なので、少しずつでも練習を積み重ねることで、自然と使い分けが身に付くでしょう。
上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養}(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。
これらの単語は、時間や期間を表す際に使われることが多く、微妙なニュアンスの違いがあります!