英検を受験する際に、単語の正確な使い分けは非常に重要です。使い分けをしっかりと理解することで、文脈に合った単語を選べるようになるので、文章のニュアンスや強調点を的確に表現できるようになります。また読解問題や単語の選択問題など、さまざまな形式の問題に柔軟に対応することができるようになります。
「重要な」を表現する単語
「重要な」を表す単語について解説します。
・important ・invaluable ・essential ・indispensable
important 「重要な」
- 「重要な」
・important + to + [限定不定詞]
It’s important to move on. (続けることが重要です。)
・important + [接続詞のthat]
It’s important that you move on. (続けることが重要です。) - an important person 「偉そうな人、地位の高い人」
「重要な人」というだけではなく「偉そうな人、地位の高い人」という意味になることもある
invaluable 「非常に貴重な」
- 「非常に貴重」
in(否定を表す接頭辞) + valuable(貴重な)で評価できないほどの価値=非常に貴重な - ビジネスシーンやフォーマルなシーンで使う
He has made an invaluable contribution to the project.
(彼はそのプロジェクトに非常に貴重な貢献をしてくれた。)
essential 「必須の」
- 「本質的な」
名詞essence(本質)の形容詞で「本質的な」という意味もある。
a person’s essential character(人の本質的な性格) - 「欠くことができない」「必須の」
「本質的」という意味から「欠くことのできないほど重要な」「必須の」という意味もある。
English skills are essential in the job market.(英語のスキルは雇用市場では必須だ。)
non-essential outings.(不要不急の外出) - 「基本」
the essentials of English grammar(英文法の基本)
indispensable 「絶対に必要な」
- 「絶対必要な」
in(否定を表す接頭辞)+ dispensable(なくても済む)=「絶対必要な」 - 「いなくてはならない」(人に対して)
“an indispensable team member”のように人に対して使用すると「いなくてはならないメンバー」という意味を表す。
ニュアンスの違いと使い分け
- This new technology is important for the future of sustainable energy.
この新技術は持続可能なエネルギーの未来にとって貴重です。 - She has made an invaluable contribution to the project.
彼女はそのプロジェクトに非常に貴重な貢献をしてくれました。 - Regular exercise is essential for maintaining a healthy lifestyle.
定期的な運動は健康的な生活を維持するために必要不可欠です。 - He has been an indispensable member of the staff since the day we hired him.
彼は雇われたその日から、従業員の中で欠くことのできないメンバーとなりました。
フォーマルさ、重要度の高い順に
indispensable = essential > invaluable > important のイメージです。
indispensable:それなしでは機能しないほど絶対に必要なもの、「不可欠」を強調
essential:基本的な要素として必要不可欠なもの
invaluable:価値が非常に高く、具体的な数値や価格で測ることができないほどの
貴重さを強調する表現。感謝や賞賛を込めて使われることが多い。
important:日常生活からビジネス、学問、人間関係に至るまで、
さまざまな文脈で使うことができ、汎用性が高い
まとめ
「重要な」はよく使用する単語のため、それぞれの違いを理解することで文脈理解の助けになりますし、表現の幅も広がります。適切な単語を選び使い分けることで、語彙力の向上、文脈に応じた適切な表現、誤解を防ぐ、試験問題の多様性に対応できるなど、多くのメリットがあります。日常的に意識して学習することで、英検の高得点を目指しましょう。
上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養}(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。
「重要な」を表す表現の種類
表現によるニュアンスの違い