英語文法の要!英語の目的語・補語を簡単に見分ける方法

土岐田健太

この記事では、目的語と補語の見分け方や役割を簡単に学ぶことができる方法を紹介します!英文法の理解が深まることで、英語力の向上につながります!

目的語と補語の基本概念

英語文法における目的語と補語は、文章内で重要な役割を果たす要素のひとつです。目的語は、動詞の行為や作用が向かう対象を表します。一方、補語は、主語や目的語に関する追加情報を提供する役割を担います。それぞれの特徴を理解することで、英文の構造を把握しやすくなります。

目的語

目的語は、動詞の後ろに置かれることが一般的であり、行為の対象や結果を表します。目的語には、直接目的語と間接目的語の2種類があります。直接目的語は、動詞の作用が直接及ぶ対象を表すのに対して、間接目的語は、動詞の作用が間接的に影響を与える対象を示します。これらの見分け方については、後述の項目で説明します。

補語

補語は、主語や目的語についての追加情報を表し、述語(動詞)の性質によって現れることがあります。補語は、主語や目的語の状態や性質を説明するために使用されます。補語には、主語補語と目的語補語の2種類があります。

直接目的語の見分け方

直接目的語とは、動作の対象や結果を表す英文法上の要素です。動詞が実行される際に、その動作がどの対象に向けられているかを示す役割があります。直接目的語を見分ける方法は、以下のステップに沿って見つけることができます。

まず、文章の中で最も重要な動詞を特定します。次に、その動詞が行っている動作がどのような対象に向けられているかを特定します。この対象が直接目的語です。

例文:I gave her a present.
(私は彼女にプレゼントをあげた。)

この例では、「gave」が動詞で、その対象が「a present」です。従って、「a present」が直接目的語となります。

また、疑問文では直接目的語を質問するために “what” や “whom” を使用します。

例文:What did you give her?
(あなたは彼女に何をあげましたか?)

この例文では、「give」が動詞で、質問文における対象が “what” になります。この場合、答えになる対象が直接目的語です。

直接目的語を見分ける際には、動詞とその対象の関係性に注目することが重要です。理解を深めるために、さまざまな文章を読み、直接目的語を特定して練習してみましょう。

間接目的語の見分け方

間接目的語は、文中で動詞が示す行為の対象(誰に、何に)であり、直接目的語とは異なる役割を果たします。間接目的語は通常、前置詞”to”や”for”を伴って現れることが多く、英文中で直接目的語の前に位置することが一般的です。間接目的語の見分け方を具体的に説明しましょう。

  1. 動詞の後に”to”や”for”が続く場合、その後の名詞や代名詞が間接目的語である可能性が高いです。
    例:I sent a letter to Tom.(私はトムに手紙を送った。)
  2. “give”、”send”、”tell”、”show”などの動詞の後に、直接目的語と間接目的語が続く場合、間接目的語の位置は直接目的語の前にくることがあります。
    例:I gave Tom the book.(私はトムに本を渡した。)
  3. 質問文で”who”や”what”を使って聞かれる場合、答えとなる名詞や代名詞が間接目的語として機能していることがあります。
    例:Who did you send the letter to?(誰に手紙を送りましたか?)

間接目的語の特定が難しい場合は、動詞の意味や文脈を考慮して判断しましょう。どの名詞や代名詞が動詞の対象であるかを正しく理解することが、間接目的語を見分けるコツとなります。

補語の種類と特徴

補語は、述語(動詞)と主語(名詞)の間の関係や性質を補足する役割を果たす単語や句です。主語を補うものが「主語補語」、動詞を補うものが「動詞補語」と呼ばれます。補語の種類には、以下のようなものがあります。

  1. 名詞または名詞句による補語:主語や動詞を補う目的で使われる名詞です。例: He became a doctor.
  2. 形容詞による補語:主語や動詞の性質や状態を説明する形容詞です。例: She looks happy.
  3. 前置詞句による補語:前置詞と名詞句が組み合わさった補語で、場所や方向、理由などを示すことが多いです。例: They are in the park.
  4. to不定詞による補語:主語や動詞に関連する意図や目的を示す不定詞です。例: He decided to study abroad.
  5. gerund(-ing形)による補語:述語動詞の後に続く-ing形の動詞です。例: I enjoy swimming.

補語が文中でどのような役割を果たしているのか理解することで、文全体の意味を正確に把握することができます。また、適切な補語を使用することで自然な英文が作成できます。

英文法での目的語・補語の役割

英文法において目的語と補語は、文の構造を成り立たせる重要な要素です。目的語は主語と動詞の後ろに置かれ、動詞の意味を補足・明確化し、何をしたり、どのような影響があったかを示しています。たとえば、「I bought a book(私は本を買った)」の文で、「a book」が直接目的語であり、何を買ったかを表しています。

一方、補語は主語や目的語を補完・修飾する役割があり、文の意味をより明確にするために使用されます。主語を補完する場合は主語補語、目的語を補完する場合は目的語補語となります。「He is a teacher(彼は先生です)」の文では、「a teacher」が主語補語となり、「He(彼)」という主語を補完しています。

このように、英文法での目的語と補語は、文の意味を明確に表現するために重要な役割を果たしています。正しく使い分けることで、英語の文章がより自然で分かりやすくなります。

実践編:文章で目的語・補語を見分ける方法

まず、文章を読んだ際に動詞を見つけ、その動詞が受身形でないかを確認しましょう。次に、動詞に続く名詞や代名詞を探し、それが直接目的語・間接目的語・補語のいずれに該当するのか見分けます。直接目的語には誰に・何に対して行為が向かっているのかを示すもので、間接目的語は行為の向け先や受け手を示します。補語は、主語や目的語の状態や性質を説明するものです。

具体的な例文で考えてみましょう。
“I gave her a book.”
まず動詞”give”が見つかります。続く名詞や代名詞は”her”と”a book”です。この場合、「誰に」(her)と「何を」(a book)与えるのかが明確ですので、”her”が間接目的語、”a book”が直接目的語になります。

次に、補語を見分ける例を考えます。
“She is a teacher.”
動詞”is”に続く名詞は”a teacher”です。ここで、”a teacher”は”She”の性質や状態を説明していますので、補語になります。

このように、文の構造を理解し、動詞、名詞、代名詞の関係性を分析することで、目的語と補語の見分けがつくようになります。練習を重ねることで、自然と見分けられるようになるでしょう。

よくある間違いと注意点

英語の目的語・補語を見分ける際には、注意しなければならないポイントがいくつかあります。ここではよくある誤りや注意すべき点について説明します。

まず、動詞によっては目的語が必要なものと、補語が必要なものがあります。そのため、どの動詞がどの役割に適しているかを理解することが重要です。また、受け身形で表現される場合もありますので、それにも注意が必要です。

次に、間接目的語と直接目的語の順序に気を付けましょう。通常、間接目的語が先に来ますが、場合によっては「to」や「for」を使って直接目的語の後ろに置かれることがあります。

さらに、補語は主語や目的語を補完する働きがありますが、必ずしもすべての文に補語が存在するわけではありません。文の構造や意味を正確に理解し、必要に応じて補語を見分けるようにしましょう。

最後に、目的語や補語を見分けるためには、英文の構造や単語の意味を理解することが大切です。ただし、英文の構造が複雑だったり、同じ単語が異なる役割で使われることがあるため、一度にすべてを理解しようとせず、段階的に学習していくことがおすすめです。

これらの注意点を把握し、正しい目的語や補語の見分け方を身につけていきましょう。

まとめ:英語の目的語・補語が簡単に見分けられるようになろう!

この記事では、英語の目的語と補語の基本概念や見分け方について学びました。直接目的語と間接目的語の見分け方、補語の種類と特徴、英文法での目的語・補語の役割を理解し、実践編で文章における目的語・補語の見分け方を学びました。

また、よくある間違いや注意点も確認しました。これらの知識を活用して、英語の文法をしっかりと理解し、実際の文章で目的語・補語を簡単に見分けられるようになりましょう!継続的な学習と実践を通じて、英語の文法に自信を持つことができるようになることを願っています。がんばりましょう!

この記事の監修者
土岐田健太

上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養}(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。