目次
TOEIC出題形式の特徴とは？
TOEIC（Test of English for International Communication）は、ビジネス英語のコミュニケーション能力を測る国際的な試験です。TOEICの出題形式は主に2つのセクションから構成されており、リスニングセクションとリーディングセクションがそれぞれ約100問ずつ、合計200問の問題が出題されます。リスニングでは、さまざまなアクセントやスピードの英語を聞き取る力を、リーディングでは、多様な文章構造や語彙を理解する力を問われます。
出題形式の特徴としては、マークシート方式で回答し、試験時間は約2時間半となります。また、各セクションごとのスコアが合計され、合計スコア（10点～990点）で評価されるため、偏りのない学習が重要となります。さらに、TOEICはビジネスシーンを中心に構成されており、職場での会話やメールなど、実際のビジネスシーンに即した問題が多く出題される点も特徴の一つです。
時間配分のコツ
TOEICでは、効果的な時間配分が非常に重要です。試験時間は、リスニングセクションが45分、リーディングセクションが75分となっており、合計120分間で200問を解くことが求められます。この限られた時間内で最大限のスコアを獲得するためには、以下のような時間配分のコツを意識しておくことがおすすめです。
まず、各セクションにおいて自分の強みと弱みを把握し、時間を有効に使うことが大切です。自信のある問題から解くことで、ストレスを軽減し、集中力を維持することができます。また、リスニングセクションでは、前の問題で答えが分からない場合でも、次の問題へ進んで焦らずに解くことが大切です。
リーディングセクションでは、まずは問題を軽く読み、全体像や問題の難易度を把握しましょう。その後、短時間で解ける問題から解いていくことで、効率的にスコアアップを狙うことができます。また、長い文章に時間を取られることなく、素早くキーワードを見つけ出す力が必要です。
最後に、試験本番では、あらかじめ時計を見ながら、自分のペースで問題を解く練習をしておくことが大切です。この練習を積み重ねることで、試験当日に焦ることなく、時間配分に自信を持って臨むことができるでしょう。
リスニングセクションの出題パターンと対策法
TOEICのリスニングセクションは、4つのパート（Part1~4）から構成されており、それぞれ異なる出題パターンが存在します。
TOEIC Part１
パート1では写真に関連する短い会話を聞いて、最適な答えを選択肢から選びます。対策法としては、写真をよく観察し、登場人物やアクション、場面の特徴を把握することが重要です。
TOEIC Part２
パート2では質問に対する答えを選択肢から選びます。リスニング力向上のためには、日常生活で英語の音声や会話を聞く練習を積むことが大切です。また、質問の内容を正確に把握するために速読力も鍛えましょう。
TOEIC Part３
パート3では、短い対話を聞いて関連する質問に答えます。対策法としては、会話の内容や登場人物の意図・関係性を理解しやすいよう、リスニング力を鍛えることが必要です。また、対話の内容を瞬時に理解するため、スピードリスニングの練習も効果的です。
TOEIC Part４
パート4では短い講演や報告を聞いて質問に答えます。対策法としては、専門用語や話の構成を理解する力を鍛えることが重要です。講演や報告の要点をつかみやすくするため、ノートを取る練習もおすすめです。
どのパートでも、リスニング力を高めるためには英語の音声に慣れることが大切です。英語の映画やドラマ、ラジオ、ポッドキャストなどを活用し、リスニング練習を効果的に行いましょう。
リーディングセクションの出題パターンと対策法
TOEICのリーディングセクションは、英文を読み理解力を試すセクションで、出題パターンは主に以下の3つです。(Part5~7)
(1) 短文問題：簡単なメールや広告、案内文などを読み、内容に関する質問に答えます。対策として、実際のビジネスシーンで使われる英文を読む練習や、単語や表現の幅を広げることが重要です。
(2) 長文問題：新聞記事や社内報などの長い文章を読み、内容に関する質問に答えます。対策として、長文の読解力を鍛え、速読力をアップさせることが必要です。また、文章の構成や論理展開を理解できるようになることも重要です。
(3) 二重否定や文法問題：文法や語彙に関する問題が出題されます。対策としては、基本的な英文法のルールを網羅的に学ぶことが大切です。また、二重否定などの複雑な表現や文構造にも慣れておくことが重要です。
リーディングセクションで高得点を獲得するためには、出題パターンに対応した対策をしっかり行って、読解力や速読力、文法力を向上させることが求められます。継続的な学習と実践を通して、スコアアップを目指しましょう。
スコアアップのための効果的な学習法
TOEICのスコアを効果的に上げるためには、まず自分の弱点を把握し、それを重点的に学習することが大切です。弱点を見つけるためには、過去問や模擬試験を解いて自分の得意・不得意分野を分析しましょう。また、リスニングとリーディングではそれぞれ学習法が異なりますので、以下の方法を参考にしてください。
リスニング：まずは英語の発音やアクセントに慣れることが大切です。英語の音声教材やポッドキャストを繰り返し聞くことで、耳が英語に慣れていきます。また、実際の会話やビジネスシーンでよく使われるフレーズを覚えておくことも役立ちます。
リーディング：速読力をつけることが重要です。短時間で多くの情報を読み取れるように、特にスキャニング（文章を素早く見て特定の情報を探す技術）とスキミング（文章の要点を速く把握する技術）を練習しましょう。また、英文法や単語力も向上させることで、理解力が向上します。
さらに、継続的かつ計画的な学習がスコアアップには欠かせません。毎日決まった時間に学習する習慣をつけ、「復習」「実践」「計測」の３ステップを定期的に行うことが大切です。無理をせず、自分に合った学習ペースで進めていくことが最も効果的な学習法と言えるでしょう。
TOEICで高得点を獲得するための技術
TOEICで高得点を獲得するためには、効果的な学習法だけでなく、試験を受ける際の技術も重要です。まず、TOEICの出題形式を熟知しておくことで、どのような問題が出されるか予測でき、スムーズに解答ができるようになります。
次に、時間管理が大切です。リスニングセクションでは聞き取れなかった箇所は戻れませんので、どんどん先へ進むことが大切です。リーディングセクションでは、時間内に全ての問題を解くことが難しいため、自分に合った解答速度を身につけておくことが重要です。
また、問題を解く際には、キーワードやポイントを絞り込んで、正確な解答を導き出す力を鍛える必要があります。長文問題であっても、要点を把握し、選択肢と照らし合わせることで正解に近づけます。
最後に、試験前の精神的な準備も大切です。普段からリラックスして臨む練習を積み重ねることで、本番でも緊張せず、自分の実力を最大限に発揮できるでしょう。
TOEICで高得点を獲得するための技術
TOEICで高得点を獲得するためには、以下の技術が役立ちます。
(1) スピード力の向上：TOEICは高い読解力を要求します。だからこそ、スピード力が重要です。短時間で文章を読解し、解答にたどり着く力を身につけることが大切です。
(2) 単語力強化：TOEICでは、ビジネス英単語や日常生活で使われる英単語が出題されます。よく使われる英単語を効率的に覚えることが、高得点への近道です。
(3) 文法力の向上：TOEICの問題は、文法を熟知していることが前提で作られています。基本的な英文法を理解し、適切な解答を導き出す力を身につけましょう。
(4) 長文対策：リーディングセクションには、長文が多く出題されます。長文に対する読解力を鍛えることで、スコアアップが期待できます。
(5) リスニング力強化：Nativeの英語を理解するためには、耳慣らしが大切です。リスニング力を上げるために、さまざまなシチュエーションの英会話や音声教材を聞くことを心がけましょう。そして、速さやアクセントに慣れることがポイントです。
これらの技術を磨くことで、TOEICの高得点を目指すことができます。自分の弱点を把握し、効果的な対策を立てることが大切です。最後に、継続的な学習が成功へのカギを握っていることを忘れずに、日ごろから英語力を維持・向上させましょう。
上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』（野田秀樹氏脚本）では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養｝(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。