IELTSスコア徹底解説!日本人平均6.0の実力とは?

IELTSスコアの基礎知識: 試験の概要とスコアシステム

土岐田健太

IELTS(アイエルツ)とは、International English Language Testing Systemの略で、英語圏の国々での学習・就労を目指す人々を対象とした英語能力試験です。英国・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなどの英語圏の大学や企業がIELTSのスコアを入学・就職の条件として採用しています。


IELTSは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのセクションから構成されており、総合スコアは1から9までの0.5刻みで表示されます。IELTSにはAcademicモジュールとGeneralモジュールの2つのバージョンがあり、前者は英語圏の大学進学を目指す人を対象とし、後者は英語圏での就労や移住を目指す人を対象としています

獲得スコアによって、以下のような英語力レベルが評価されます。

– 9: 翻訳可能なエキスパートユーザー
– 8: 高いレベルの運用が可能な上級ユーザー
– 7: 高度な使用が可能な中級ユーザー
– 6: 状況に応じた運用ができる中級ユーザー
– 5: 初級ユーザー
– 4: 基本的な英語力を持つ入門者
– 3: 限定的な理解が可能な初心者
– 2: 個別のフレーズを理解できる初心者
– 1: 単語だけを理解できる初心者
– 0: 英語理解力が全くない

日本人のIELTS平均スコア6.0: 実力を分析する

国際英語試験IELTSは、日本人にとっても重要な英語の資格試験の一つです。そのため、日本人がどれほどのスコアを取得しているのか、そしてそのスコアがどのような英語力を示しているのかを知ることは大変重要です。ここでは、日本人のIELTS平均スコアが6.0であることを踏まえ、その実力について分析します。


まず、IELTSのスコアは全体のスコアが9.0までの範囲で評価され、それぞれリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4つのセクションで個別にスコアがつけられます。これら4つのスコアの平均が、総合的な英語力を示す総合スコアとなります。

日本人の平均スコア6.0は、中程度の英語力を持つことを意味しています。このスコアであれば、日常会話や基本的なビジネスや学術の場でのコミュニケーションが可能ですが、高度な議論や専門的な知識を理解するには、まだ十分ではありません。

また、日本人が得意とするリーディングやリスニングのスコアが高めである一方で、ライティングやスピーキングのスコアが低い傾向にあることも注目すべきポイントです。これは、日本の英語教育が読む・聞くを重視してきたことが影響していると考えられます。

日本人のIELTSスコア6.0は、確かに世界レベルでは中程度の英語力を持っているといえますが、さらなる向上が求められることは間違いありません。これからも、英語力の向上とともにIELTSスコアも上げていくことが望ましいでしょう。

IELTSスコア別の英語力レベル: どこまでが必要?

IELTS試験では、1から9までのスコアで英語力を評価します。その中でも6.0はどの程度の英語力なのでしょうか。まずは、スコア別の英語力レベルをざっくりと説明しましょう。

1. 非常に限定的な英語力: 基本的な挨拶程度の理解力
2. かなり限定的な英語力: 簡単な文章の理解ができる程度
3. 非専門的な日常会話レベル: 一般的な会話なら理解・参加が可能
4. 日常会話や簡単なビジネス会話レベル: 主要なポイントは理解できるが、複雑な文章には苦戦
5. 一般的・専門的な会話レベル: 様々なトピックについて理解・対応可能
6. 流暢には程遠いが十分なコミュニケーション力: 複雑な文章も理解可能
7. 高い英語力: 技術的な内容も理解し、話し合いができる
8. ほぼネイティブレベル: 文化的背景やイディオムも理解可能
9. 完全なネイティブレベル: 文化的・言語のすべての側面を熟知

日本人が平均6.0のスコアを持つということは、一般的な会話や複雑な文章も理解できる英語力があると言えます。しかし、英語が必要とされるシーンによってはもっと高いスコアが求められることもあります。例えば、海外の大学進学や高度な技術職では7.0以上が要求されることが多いです。

各試験セクションのポイント: リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング


IELTS試験はリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのセクションで構成されています。それぞれのセクションでは、以下のポイントに注意して試験に挑むことが重要です。

リスニング:
リスニングでは、様々なアクセントや話し方を理解できる力が求められます。練習を重ねることで、より多くの音声に対応できるようになりましょう。

リーディング:
リーディングでは、与えられた時間内に文章を効率的に読み取ることがポイントです。速読力や情報の取捨選択を鍛える練習が効果的です。

ライティング:
ライティングでは、文法や語彙力はもちろん、論理的な文章構成も重要視されます。バラエティ豊かな表現を身につけることで、より高いスコアが狙えます。

スピーキング:
スピーキングでは、自然な会話を楽しむことが大切です。リラックスして、相手の言っていることに対して適切に反応することが求められます。

それぞれのセクションにおいて、効率的な学習法や練習方法を取り入れることでスコアアップが期待できます。毎日コツコツと練習を重ね、最高のパフォーマンスを目指しましょう。

IELTS対策法: スコアアップの秘訣を解説

IELTS試験のスコアを向上させるためには、以下のポイントに注意して対策を行いましょう。

(1) 英語の基礎力を向上させる
まずは英語の基礎力をしっかりと身に付けることが大切です。文法や語彙を増やすことに加え、リーディングやリスニングにも効果的に取り組むことで、総合的な英語力の向上が期待できます。

(2) 試験問題に慣れる
IELTS試験の問題形式や出題傾向を把握し、過去問題や模擬試験を受けることで、試験本番に対する対策ができます。

(3) ライティングとスピーキングの練習
ライティングとスピーキングは独自の技術が求められるため、それぞれの試験パートを意識した練習を取り入れることが重要です。例えば、実際の試験問題に沿ったエッセイの練習や、スピーキングパートのロールプレイを行うことで、自然な英語表現を身につけましょう。

(4) 英語環境をつくる
日常生活で英語を使う環境を整えることで、自然と英語力が向上します。英語でのニュースを聞いたり、英語の映画やドラマを見たりすることで、リスニング力を養いましょう。

(5) タイムマネジメント
試験では時間管理が重要です。適切な時間配分を意識して練習し、試験本番でも焦らず冷静に対処できるようにしましょう。

グローバルなIELTSスコア: 日本と世界の比較

 IELTSは、英語を母国語としない人々が英語を使用してコミュニケーションする能力を測定する国際的な試験です。したがって、日本人の英語力を他の国々と比較することが重要です。世界中で幅広い国々の人々がIELTSを受験しており、その平均スコアは5.5とされています。日本人の平均スコアは6.0であり、世界平均を上回っていますが、まだまだ他の国々と比べると向上の余地があると言えるでしょう。

 アジア諸国の中でも、フィリピンやインド、香港などは英語教育が盛んであり、平均スコアは6.5~7.0の範囲にあることが多いです。また、欧米諸国では英語を第二言語として教育が行われているため、中・南米やヨーロッパの国々も平均スコアが6.5以上となっています。これらの国々と比較すると、日本人がさらなる英語力の向上を目指す必要があることが分かります。

 では、なぜ日本人のIELTSスコアは世界平均を上回るものの、他の国々と比べてまだ低いのでしょうか。原因としては、日本の英語教育がリーディングやライティングを重視し、リスニングやスピーキングが十分に伸びないという傾向があることや、英語を日常的に使用する機会が少ないため、実践的なコミュニケーション能力が身につきにくいという点が考えられます。

 今後、日本人のIELTSスコアを向上させるためには、英語教育の改革や、海外との交流プログラムなどで実践的な英語力を身につける機会を増やすことが重要です。そのような取り組みを通して、日本人の英語力はさらに向上し、他の国々と競争力を持つことができるでしょう。

IELTSスコアと日本人の英語力:どれほど向上しているか

近年、グローバル化が進む中で、日本人の英語力の向上が求められています。IELTSスコアは、日本人の英語力を客観的に評価する一つの指標となります。では、日本人のIELTSスコアはどれほど向上しているのでしょうか。

過去のデータを見ると、日本人のIELTSスコアは年々微増しており、徐々にではありますが、英語力の向上が見られます。この傾向は、英語教育の改善や、海外留学の増加、インターネットを活用した英語学習の普及が影響していると考えられます。

しかし、まだまだ他国に比べると日本人の英語力は低いとされており、今後も継続的な努力が求められています。

スコアアップのための最新情報: 無料資料やオンライン学習の活用法

最近では、IELTSスコアを上げるための様々な無料資料やオンライン学習方法が提供されています。例えば、公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルでは、試験問題のサンプルや模擬試験、解答解説などを入手できます。また、オンライン英会話サービスやアプリを利用することで、リアルタイムなコミュニケーションを練習し、英語力を向上させることが可能です。

この記事の監修者
土岐田健太

上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養}(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。