英検3級攻略:よく出る比較表現のマスター法

英検3級を合格する上で重要な項目の一つに、「比較表現」があります。比較表現は英語でのコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たしており、英検3級の問題にも頻出します。しかし、多くの受験生が比較表現の細かなニュアンスや正しい使い方をマスターするのに苦労しています。この記事では、英検でよく出る比較表現を効率的にマスターするための方法を、わかりやすく解説していきます!

この記事でわかること

・比較表現の基本的な性質とパターン
・比較表現の使い方
・比較表現のマスター法

比較表現とは?

比較表現は、二つ以上の事物や人、行動を比較する際に使われる表現です。日本語でも多くの場面で使われており、「〜より〜の方が〜である。」が一般的な形です。英語においては、比較級と最上級を用いて比較を表します。比較級は二つの事柄を比較する際に使われ、最上級は三つ以上の中で最も際立っている事柄を指すのに使用されます。

比較表現は、単純な形容詞や副詞の変形だけでなく、「as … as」のような特定の構文や、「superior to」などの前置詞を伴う形でも表現されます。これらの表現を正確に理解し、使いこなすことができれば、英検で出てくる比較表現の問題は簡単に正解することができるでしょう。

比較表現のパターン

比較表現をマスターするには、その正しい形と変形パターンを理解することが重要です。比較表現を効果的に使いこなすためのいくつかのポイントを紹介します。

基本的な比較級・最上級の作り方

比較級

形容詞や副詞が短い場合は、単語の後に-erを付けて比較級を形成します(例: fast → faster)。より長い形容詞や副詞の場合は、moreを前に置きます(例: beautiful → more beautiful)。

最上級

短い形容詞や副詞には-estを付け(例: fast → fastest)、長い形容詞や副詞にはmostを前に置きます(例: beautiful → most beautiful)。
最上級を使う際には定冠詞theを前に置くことを忘れないでください(例:the fastest)。

基本的な作り方とは異なる不規則な形

一般的な形容詞や副詞では、-erや-estを単語の後に付けることによって比較級や最上級に変形することができます。しかし、特定の形容詞や副詞は、その単語独自の比較級や最上級を持っていることがあります。例えば、「good」という形容詞は、「better」という比較級をとり、「best」という最上級をとります。(good → better → best)このような変形には規則性がないため、それぞれの単語特有の比較級や最上級は個別に覚える必要があります。

同等の比較

ここまでは、2つの事柄に差異がある場合の比較について説明してきました。しかし、ここでは二つの事柄が等しい場合の比較を紹介します。「〜は〜と同じくらい〜である。」と表現したいときは、as + 形容詞/副詞 + asの構造を使います(例: as tall as)。否定の場合、つまり「〜は〜ほど〜でなはい。」と表現したいときは、not as … asまたはnot so … asを使用します(例: not as interesting as)。

前置詞を加えた比較の表現

特定の形容詞では、比較を示すために特定の前置詞が必要になります(例: superior to, inferior to)。これらの組み合わせも覚えておくと、より正確な表現が可能になります。

比較を行う際には、話している対象や状況に応じて、最も適切な比較表現を選ぶことが重要です。「何と何を比較して」「それらはどのような関係なのか」を整理してから、それに適した比較表現を選択しましょう。

比較表現の使い方

英検3級では、基本的な比較級と最上級の表現はもちろん、より複雑な比較の形式が問われることがあります。ここでは、先ほど説明した特に注目すべき比較表現をいくつか挙げ、実際の例文とともに紹介します。

基本的な比較級と最上級

比較級:taller
例文:”John is taller than Mike.”
訳:ジョンはマイクより背が高い。

最上級:tallest
例文:”John is the tallest in his class.”
訳:ジョンはクラスで1番背が高い。

不規則な比較級と最上級

good → better → best
例文:”This is a good book, but that one is better. However, this one is the best book I’ve ever read.”
日本語訳:「これは良い本だけど、あちらの方がもっと良い。しかし、これが私が今まで読んだ中で最も良い本だ。」

bad → worse → worst
例文:”The weather today is bad, but yesterday was worse. Last week was the worst we’ve had this year.”
日本語訳:「今日の天気は悪いけれど、昨日はもっと悪かった。先週が今年最悪の天気だった。」

as … as 構文 (同等の比較)

as tall as
例文:”Sarah is as tall as Jane.”
日本語訳:「サラはジェーンと同じくらい背が高い。」

not as interesting as
例文:”This movie is not as interesting as the last one we watched.”
日本語訳:「この映画は、私たちが最後に見たものほど面白くない。」

前置詞を加えた比較の表現

superior to
例文:”Many believe that classical music is superior to pop music.”
日本語訳:「多くの人が、クラシック音楽はポップ音楽より優れていると考えている。」

inferior to
例文:”The sequel was considered inferior to the original movie.”
日本語訳:「その続編はオリジナルの映画に比べて劣っていると考えられていた。」

preferable to
例文:”For many, traveling by train is preferable to flying.”
日本語訳:「多くの人にとって、飛行機よりも電車での旅行の方が好ましい。」

比較表現のマスター法

英検3級で頻出の比較表現ですが、マスターするのは簡単ではありません。そこで、比較表現をマスターするための効率的な方法について、いくつか紹介します。

多読で実例に触れる

英語の本や記事をたくさん読み、比較表現が使われている実例に触れましょう。実際の文脈でどのように使われているかを見ることで、理解が深まります。

フラッシュカードを作成する

比較級や最上級の形、不規則な形をフラッシュカードに書き、定期的に復習しましょう。書く、話す、聞くなど様々なパターンで復習することで、効率的に覚えることができます。

自分で文を作ってみる

ある程度比較表現を覚えてきたら、オリジナルの文を作ってみましょう。実際に使ってみることで、より自然に表現が身につくだけでなく、比較表現について理解していないところが浮き彫りになってわかることがあります。

過去の英検問題を解く

英検3級の過去問を解き、比較表現がどのように使われているかを確認しましょう。実際の試験でどのような形式で問われるかを理解することで、英検本番での得点率を上げ、合格に近づくことができます。

まとめ

比較表現は、日常英会話やビジネスシーンにおいても頻繁に使用される重要な表現であると同時に、英検3級合格のカギを握っています。上記の方法を実践し、基本から応用まで幅広くマスターすることで、比較表現を使いこなせるようになりましょう。

この記事の監修者
土岐田健太

上智大学文学部英文学科卒。同大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。上智大学学業奨励賞受賞。「教養に裏打ちされた英語力の養成」「将来まで通用する英語力の養成」を掲げ、洞察力に富んだ授業は、受講者の可能性を無限に拡げる。「目標」を明確にし、そこで結果を出すための勉強法や動機付けを個人に最適化した「オンラインパーソナルコーチング」で成果を上げている。Queenの楽曲と『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎した演劇『Q: A Night At The Kabuki』(野田秀樹氏脚本)では台本英訳も担当し、字幕サービスに活用されるなど、英語表現力も評価されている。著書に『ビジネスに効く! 英語の教養}(ビジネス社)、『1回1分でサッとおさらいマンガでゆるっと英語』、『英作文トレーニングドリルTransform』(学研プラス)などがある。